日本ザーネン種の見た目は多くの方が思い描く白い山羊です。
日本の気候風土に良くなじんでおり、冬の寒さにも強く夏の暑さにも比較的強いことから日本であれば、南は沖縄から、北は北海道まで全国で飼育できるとても優れた山羊です。
病気も普通に飼育していればほとんどかかる事もありませんがたくさんの頭数を飼う場合は寄生虫等に注意が必要です。
山羊特有の病気の要麻痺といって下半身が動かなくなる病気にもかかる可能性がありますが、この病気は牛の血を吸った蚊が媒介しますので、近くに牛舎等がなければ対策の必要はありません。
家畜は臭いと思われている方が多いですが、牛や豚は糞の水分量が多い為臭いがでやすく、飼育する場所によっては近所から臭いと苦情につながる場合があります。
しかし山羊の場合は糞に含まれる水分が非常にすくないため、糞がほとんど臭いません。
ですので臭いでご近所トラブルになることもないのでご安心ください。
日本ザーネン種の発情は地域によっても違いますが、ほとんどの地域で9月から12月であり妊娠期間がおよそ150日の為出産がおよそ3月~5月になります。
山羊も牛も豚も人間も基本的に出産しなければ乳がでませんので、日本ザーネン種の場合は春に出産してからおよそ11月末までの7か月間乳を搾れます。
山羊は草食動物ですので基本的に草をあげていれば大丈夫です。
山羊にとって毒になる草もありますが放牧していれば山羊自身で判断してよっぽどお腹がすいていない限り毒草を食べる事はありません。
しかし前述のとおり餌を貰えずお腹が減っている状態であれば毒草も食べてしまうのでそうならないように餌をあげるようにお願いします。
また地面から生えている草であれば山羊は食べませんが、人間が刈り取った草は問答無用で食べてしまいますので、草を刈り取って与える時は山羊にとっての毒草を刈り与えないように注意してください。
*山羊にとっての毒草はページの一番下に記載してあります。
山羊の病気は下記の病気が大半です、しかしそれ以外にも病気はありあすので、いつもと少しでも様子がおかしいと思ったら、すぐに獣医さんにご相談ください。
現在多くの紙には紙の繊維だけでなく化学物質が多量に含まれていますので、紙の繊維自体には毒はありませんが、紙全体で見た時には毒になりますので決して山羊に紙をあげないように気を付けてください。
毒草
トリカブト、アセビ、チョウセンアサガオ、ウメ、ビワ、サクラ、キョウチクトウ、ハナヒリノキ、ドクニンジン、ドクウツギ、スズラン、マムシグサ、ジギタリス、シクラメン、イケマ、ジャガイモ、ホオズキ、ドクゼリ、ヤツデ、キツネノボタン、タガラシ、トウダイグサ、水仙、タマスダレ、ヒガンバナ、シャクナゲ等
〇毒のある植物のグループ(同族植物)は同じような毒素を含む場合が多いので注意すること。(要注意グループ;ナス科、ツツジ科)
○毒があっても大量に食べなければ下痢程度で済むものと少量でも大きな影響の出るもの(イチイ、キョウチクトウ等)がある。
○植物については生育時期や採取後の状態によって毒性が異なる。
樹木で毒が含まれるもの
【樹木名、有毒部位、有毒成分、中毒症状】
レンゲツツジ1) 全体 グラヤノトキシンなど けいれん・起立不能・嘔吐・ 呼吸困難
シャクナゲ3) 全体 グラヤノトキシンなど けいれん・起立不能・嘔吐・ 呼吸困難
アジサイ1) 葉・根 青酸配糖体 下痢・歩行不安定・呼吸異常
アセビ1) 花・葉 アンドロメドトキシン グラヤノトキシン けいれん・嘔吐・呼吸困難
キョウチクトウ1) 全体 オレアンドリン 下痢・嘔吐・心臓マヒにて急死
イチイ1) 葉・種子 タキシン 筋肉けいれん・呼吸マヒ
ユズリハ1) 葉・樹皮ダフニマクリンなど 起立不能・心臓マヒ・呼吸困難 にて死亡
ナンテン2) 葉・樹皮・実 ナンデニン・ドメスチン 神経マヒ・呼吸困難・けいれん
エニシダ2) 全体 スパルテイン・サロタミン 神経マヒ・呼吸困難にて死亡
ニセアカシア1) (ハリエンジュ) 葉・樹皮・実 ロビチン 胃腸炎・下痢・嘔吐
センダン1) 実・葉・樹皮 メリアトキシン 嘔吐・下痢・けいれん・ 呼吸困難で死亡
ツゲ2) 全体 ブキシン 嘔吐・下痢・けいれん
シキミ1) 葉・樹皮・実 アニサチン、イリチン 嘔吐・下痢・けいれん・呼吸困 難を経て死亡
ツゲ2) 葉・樹皮 ブキシン 嘔吐・下痢・けいれん
ソテツ1) 葉 サイカシン けいれん・起立不能
トチノキ2) 葉・樹皮・実 サポニン・カテコール 消化器炎症